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ブーンが戦うみたいです

1 :代行:2005/11/06(日) 15:58:09 ID:0IO/obbr0
I shot the sheriff

「なんか・・・そろそろ雪でも降りそうね」
「天気予報では、今年の冬は寒くなるみたいだお。風邪に気をつけたほうがいいお」
「心配なんて・・・して欲しく無いわ!!でも・・・あ」
「うはwwきめぇwwwwwwww」

vipトキオ高校から帰る二人の足もとでは枯葉が黄土色の絨毯を作り出していた。
金色のロールした髪を優雅に揺らしている少女は頬を赤らめながら歩いていた。
vipトキオ、ラウンジとの戦争状態にあるvip国において、唯一その被害を免れてる大都市である。
それ故に現在のvip国の経済はこの都市に依存しているといって差し支えない、
特に郊外のファービー牧場で飼育されるファービー2型は、食用、愛玩用、オナニー用とさまざまな使い道がある。

ブーンはそのファービーの発案者である母の元で育った。
父親はブーンが物心ついたときにすでに他界していて、父との思い出なんていうものはひとかけらも無かった。

「ちょっと!!なによそれ!!!」
「別になんでもないお。それより、別にショボーンさんのところにまで付いて来なくていいお」
「だってあんた・・・一人で放って置いたらどこに走っていくか分からないから・・・別に心配してるわけじゃないわよ!」
「大丈夫だお、ツンと違って道に迷ったりはしないおwww」
「ちょ・・・おま」

二人はそれが日常であるかのように、会話を続けながらvipトキオ港湾区へと向かっていた。
ブーンは母に頼まれて、そこでバーボンハウスを経営するショボーンさんの元へ手紙を渡しにいく所だった。
ブーン母とショボーンとの関係をブーンは知らなかったし、特に知ろうともしなかった。
なぜなら、ブーンは母が父親の話を避けているように感じていたから。
そして、ショボーンの事をブーンは父親の様に感じている節があった。


2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 15:58:15 ID:ZbwSudem0
      /    ハ    ヽ___
    にニフ ._」.Aハ|  ト_L.」_ ヽ辷)
    _クr  |/|′     トハ| | l ト、
      |i  |  ┃   ┃ | l |`
      ||  |          | | |
     ||  |、  r─‐ォ   ノ!. | |
      |:!  | \.ヽ___ノ /| | |  <ニンジャでニンジャ ドロンドロン!
      ノ小 |イi_|`ー「}´i トl |l 从、
    r<卞、| ̄|,rへ|.| ̄ブイ ̄ス
    |  \   {二 `|_  /   |
    |    \,r竺(_,rく/    |
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子供にも大人気→http://ozv.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/upload/src/up0009.jpg
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3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 15:58:23 ID:V/FkZFua0
コピペよりも先に2getする俺ってかっこいい
↓ID:ZbwSudem0さん遅すぎ(笑)君に2getは向いてないんだと思うよ

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 15:59:04 ID:N+EKu3K80
長ブーン乙

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 15:59:14 ID:AeZiD9lT0
>oh yes! your big penis!

まで読んだ

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 15:59:27 ID:gq6az88c0
だああああああああああああもう死ね!

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 15:59:28 ID:KVCG3SyF0
長いって

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:00:39 ID:aXyDHDMu0
>>4

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:00:41 ID:ts0xIBvr0
「相変わらずくたびれた店ねぇ」
ツンは店を一瞥するとため息をつきながらそう言った。
「ボクはこういうの好きだお」
ブーンはそう言い放つとclosedの掛札が掛かっているドアを押して入っていった。

カランカラン・・・カラン
「やぁ、バーボンハウスへよ・・・なんだブーンとツンちゃんじゃないか。どうしたんだ?」
「こんにちわだお、ショボーンさん」
ショボーンはブーンを一瞥すると煙草を押し消してブーンの好きな牛乳を冷蔵庫から取り出した。
「ツンちゃんはコーヒーのほうが良かったかな?」
「いえ・・・ブーンと同じもので」
ブーンはカウンター端のスツールに腰掛けて鞄の中から手紙を探していた。

「煙草、少し減らした方がいいんじゃないですか?」
ツンは灰皿に隙間なく詰め込まれている煙草の死体をみて、ため息をついた。
「いやぁ、こればっかりはどうにもねぇ」
ショボーンはいつも通りの困った笑みを浮かべて新しい煙草にいつもの黒のジッポライターで火を点けた。
「あ、あったお。ショボーンさんこれ」
ブーンから受け取った飾り気の無い封筒の宛名を見てから、ショボーンは便箋を取り出すと黙々とそれを読み始めた。

窓からは秋特有の薄暗い光が差し込んでいた。ツンは出されていたミルクに口をつけてから下を向いた。
「どうしたんだお?生理痛?」
ブーンの悪意の無い悪意に顔を赤らめながらツンはブーンの顔を見た
「こうしてると、戦争してるなんて嘘みたいだなって」
ブーンはそれを聞くと鞄のジッパーを閉めてミルクを一気に飲み干した。
「・・・牛乳おいしいお?」
そう言い放つとブーンはカウンター奥の酒棚の真ん中にどっしりと置かれている旧型のブラウンテレビのスイッチを入れた。

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:00:47 ID:ERFsbJAb0
2

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:00:50 ID:EG+nmA6V0
dwq

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:00:54 ID:4QH+kdHH0
代行なんだから許しておやり

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:00:55 ID:A3XrmsvT0
>カモーン!そう言うと海兵はズボンを下ろしケツをこちらへ向けた

まで読んだ

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:01:32 ID:+D8yCWxw0
>>1
読んでない

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:02:14 ID:ts0xIBvr0
「あんたねぇ・・・今がど・・・」
「緊急速報です!!ここvipシティ西通りに突如ラウンジ国の兵器が現れました!!これはスクリプトR型でしょうか・・・ここからは2機が確認できます!!」
ブーンもショボーンもツンも一斉にテレビを凝視した。
この街に敵が現れた事も、なによりもテレビから聞こえてくるキャスターの声、爆発音、街の人の叫び声がありありと戦争の空気を物語っていたからだ。
街の人たちと同じように何も言えない高校生二人の前で、ショボーンは一人つぶやき始めた。
「まさか・・・完成させたのか・・・しかしあれは・・・」
「どうしたんだお・・・?」
ショボーンとブーンが視線を交差させる。その時テレビから甲高いキャスターの声が聞こえてきた。

「この方角ですと・・・vip国立研究所の方でしょうか・・・研究所の方へ向かっています!!」
ブーンは視線をテレビに戻して立ち上がった状態になった。その顔はみるみる青ざめていく。
「ちょ・・・ちょっと!!vip国立研究所ってブーンのお母さんがいる所じゃ・・・」
ツンは悲壮な表情になり、ブーンの顔は見る見る表情が無くなっていった。
ブーンは両手を広げると、直立不動に見える体勢から研究所に向かって走り出した。

その瞬間、ショボーンは煙草を挟んだままの右手でブーンを殴りつけた。
「あちぃ!!っていうかいてぇ!!!!」
1メートルほどブーンは吹き飛んだ。そしてのた打ち回るブーンを見てツンは駆け寄り慌てながらで背中を撫で始めた。
「ちょっと!なにするんですか!!」
「まぁ落ち着きなさい二人とも」
ブーンは涙目で立ち上がり、ショボーンの方を向いた。
ショボーンはブーンを見つめていた、ブーンもショボーンを見つめた。テレビの奥から喧騒だけが聞こえる。
煙草をカウンターテーブルに直接もみ消しため息をつくとショボーンは一言、かすれる様な声で言った。

「見せるものがある、ブーン」

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:02:24 ID:sc92pNEQ0
ブーン!ブーン!
ブーンだおおおおおおおおおおおおおおおお



17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:02:25 ID:MgXyfpPk0
http://usa.cha.to/chat/nigi1.html

現在、「はやと」が「長野県塩尻市役所」よりチャットに書き込み中wwwwww
税金の無駄使いを許していいのでしょうか!!

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:04:04 ID:EyjlzDE60
長過ぎる

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:04:16 ID:7jilKmIr0
>かすれる様な声で言った。
まで読んだ

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:07:26 ID:ts0xIBvr0
カウンターの奥に入った事はあった。
子供の頃、ブーンはそこでショボーンにオムライスの作り方を教えて貰った。

厨房の奥にも入ったことはあった。
泥酔した酔っ払いに殴られたブーンを、ショボーンはそこで看病してくれた。

しかしそこから先は今が始めてだ。ツンはさっきからブーンの制服の袖を握っている。
ブーンもその非日常的な風景の前では足を前に出してショボーンについていく事がやっとだ。
どこに行くのか聞きたい。お母さんは大丈夫なのか知りたい。このコンクリートの通路の先に何があるのか知りたい。
しかし、この薄暗い中をしっかりとした足取りで進むショボーンにはどこかしらいつもと違う雰囲気があった。
ひょうきんで、笑えないジョークが好きで、いつも悲しそうな彼とは違う。決意のようなものを。
ブーンは何も言えずに、何も言わずについていく事が正しい気がしていた。

通路を進むと暗い空間が見えてきた。やたらと広そうでやたらと黒い空間だ。
「着いたよ」
ショボーンが壁際の仰々しいブレーカーを上げると、一斉に様々な色のランプが付き、ブーンとツンはとっさに両腕で目を覆った。
数秒して目を開けた二人はそこにあるものを見て唖然とした。
「なんで・・・なんでこんなものがあるんですか!!」

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:10:09 ID:ts0xIBvr0
先に声をあげたのはツンだった。ツンの目には恐怖が宿っていた。
当然である。なぜならそこにあったものは、さえないバーには当然あるはずの無いもの。

スクリプトタイプの二足歩行ロボットと思われるものがあったのだから。

ブーンは未だ状況を飲み込めていないようだった。
その横ではツンが矢継ぎ早にショボーンを捲くし立てている。
「これ・・・軍事用のロボットじゃないですか!!しかも・・・見た事無い形だし!!なんでこんなのがここにあるんですか!!」
そのロボット、スクリプトタイプと呼ばれる二足歩行兵器は、この世界にいる様々な種族の特性を最大限発揮させるための兵器である。
その為に砲弾や爆撃といった兵器を無力化することが可能になり、それ故vipとラウンジの争いを支え、或いは拡大させている兵器であった。
「まぁ落ち着きたまえ。さぁ、このテキーラはサービスだ」
「飲めません!!」
「これは・・・?」

ブーンの言葉に倉庫は元あった沈黙に包まれた。
三人は誰からとも無くその兵器を仰ぎ見た。
高さは15mぐらいだろうか。すらりとしたシルエットに白を基調としたシンプルでスタイリッシュなカラーリング。
ブーンを巨大化させて装甲を貼り付けた印象。
腰には長い剣のような物が二本。それ以外に武装らしい武装は見当たらない。
何よりも気になるのは、頭部にある機械的な二つの眼球部分がこちらを見ている感覚がすることだった。
「これはね・・・ブーンのお父さんの遺品だよ」
「え・・・どういうことだお!!」
二人はカウンターテーブルのときと同じように視線を交わした。

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:12:55 ID:ts0xIBvr0
ショボーンは煙草を口に咥えて一口吸うと、煙を勢い良く吹き出し、その機械を再度見た。
「スクリプトタイプX00、俺たちはホシュスクリプトと呼んでたがね・・・」
そう言うとショボーンはいつもの様に悲しい目をして遠くを見つめた。

「君のお父さん、グーンと私は軍隊でスクリプトの研究をしていた」
沈黙
「ある日、グーンは一人の女性と出会い、そしてこいつを作り始めて、結婚し、そして・・・死んだ」
沈黙
「後に残ったのは未完成状態のこいつと、ジッポだけさ」
沈黙
「こいつはブーン、お前の種族の特性を前提に作られている。その上にブーン族はいまや絶滅の危機に瀕している。そして私はこいつを身近なお前用に調整してきた。分かるな?」
「ボクに乗れって言うのかお」
「そうだ」
「ちょ・・・・・・何言ってるんですか!?ブーンは学生ですよ?素人ですよ?戦争なんて出来るわけ無いじゃない!!」
沈黙
「ボク乗るお」
「え・・・・・・?」

それを聞くとショボーンはホシュスクリプトの前に設置されてる肩幅程度のコンソールパネルを無言で操作し始めた。
ホシュスクリプトはそれに呼応して立ち膝状態になり、頭部のコックピットカバーを開いた。
ブーンもそれに続くように、頭部から降りてきた紐に掴り、コックピットに乗り込んだ。

コックピットの内部はそれが兵器とは思えないほど簡素なつくりで、ゆったりとしたシートと両手両足を座った状態で収められる円筒状の操作機器だけだった。
スタンバイとコックピットの前面画面に表示される。
ブーンは大きく深呼吸をして、四肢を操作機器に突っ込むと画面のスタンバイの文字は白から青へとその色を変えた。

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:13:57 ID:vMPEc9By0
ショブーンのオムライスは
まで読んだ

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:14:10 ID:ts0xIBvr0
前面画面に下にいるツンの顔が映される。
「あんた、本気なの?戦争よ!!殺しあうのよ!?」
ツンは泣きながら叫び声とも取れる声で語りかけてくる。
「それでも・・・大丈夫だお」
「何でよ!!何でブーンなのよ!!」
「お母さんの無事を確かめてくるだけだお。それだけだお」
「それだけじゃすまないかもしれないじゃない!!馬鹿じゃないの!!」
ブーンは再度深呼吸をすると、右側に映されてるテレビ画像の研究所を見つめた。
「ありがとうだお」
その言葉をツンは一瞬認識出来なかった。
「お母さんのことだけじゃ無いお。行かなきゃいけない気がするんだお」
ツンは頬を上気させながら泣き崩れ、何も喋れなくなった。

「その辺でいいか、操作の説明をするぞ」
コックピットカバー越しにショボーンの声が入って来る。
ブーンは無言で大きく頷く。
「操作は簡単だその操作カバーに両手両足を入れたままいつも通りに、自分の動く様子を思い浮かべるんだ。武装は腰のブーンソードしかないがお前なら大丈夫だろう」
「わかったお」
「よし。無事に帰って来い」
ブーンが再度頷くと、ショボーンはコンソールの赤いスイッチを押した。

倉庫の上部部分が崩落し、ホシュスクリプトを背中沿いに支えてる発射台座が唸りをあげて点滅する。
ホシュの眼球が点滅するのと同時にブーンの眼も緑色に光り始める。
ブーンは三回目の深呼吸をする。そして大声で叫ぶ。
「いくお!!」

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:14:34 ID:oUKFJXjR0
>>1
ラノベ好きだろ

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:15:41 ID:ts0xIBvr0
同時に台座は黒煙を上げて爆発し、ホシュを大きく空中に打ち上げる。
空に対して平行状態になったホシュは研究所へ向けて体勢を整える為に半回転し、両手を横に広げる。
「ブーン!!」
ブーンがそう言うとホシュスクリプトは一瞬でツンから見えなくなった。

ブーンはその速さを自分自身で把握できていた。
まるで自分自身が巨大化した感覚でいた。
画面で現在位置を確認する、研究所まではここから約20km、この速さならすぐに着く。お母さんは助かる。
そう考えた瞬間、左画面が赤く染まる。アラート。
同時にギコ型スクリプト、通称イッテヨシがタシロ砲と呼ばれる光学兵器でこちらに向かって射撃を始めた。


27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:16:36 ID:Y6Yu6TzmO
なんにせよおもしろいと思った俺はバラ組

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:17:56 ID:ts0xIBvr0
「相手は1・・・2・・・3機。囲まれてるお・・・」
そう呟くとブーンはホシュを旋回させながら2時の方向の敵に突進した。
火花が散る、画面越しに敵の兵士の呻く声が聞こえる。
ブーンはイッテヨシの左腕をもぎ取り、そのままタシロ砲で顔面部分を狙い打つ。
2発打つとイッテヨシの頭部はマグマのように発熱し、それを合図にブーンはバックステップで勢い良く離れる。
「あと2機・・・」
爆発

ステップの勢いが無くなったと同時に右足を軸に半回転する。
正面のイッテヨシは呆然として、正に立ち尽くしている状態だ。
ブーンはタシロ砲を構えながらイッテヨシを中心に時計回りにホバー状態で加速する。
加速状態でタシロ砲の精度は期待出来ないため、フルオートでイッテヨシを蜂の巣にする。
でたらめに動くピエロのような動きをしながら、イッテヨシは黒煙を上げる。
大地に突っ伏した形で倒れたイッテヨシは数秒も数えない間に爆発した。
「あと一機!!」

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:18:58 ID:ts0xIBvr0
先のイッテヨシを旋回しながらブーンは残りの一機を正面に捕らえていた。
イッテヨシの眼の色が違う。恐らくは小隊長機だろう。
ビルの陰に隠れながら隊長機はタシロ砲を乱射してくる。
タシロ砲をイッテヨシに向けて勢い良く投げつけると、ブーンは両手を伸ばし高速状態に入った。
凄まじい勢いで飛んでいくタシロ砲を避ける為に、隊長機は全身を一時的にビルの陰に隠した。
タシロ砲はビルに当たり、ガラスが音を立てて崩れていく。
隊長機はホシュを狙うために、再度半身を表に出す。
しかし、そこには既にホシュがいた。
ブーンはまず右腕で隊長機の頭部を貫き、持ち上げる。
そしてゆったりとしたしぐさで腰のブーンソードを抜くと、勢い良くイッテヨシをなぎ払い胴体の部分で真っ二つにした。

持ち上げた上半身の方は数秒両足をバタつかせていたが、すぐに先の2機と同じように炎上、爆発した。
ブーンソードを持ったまま、しばしホシュスクリプトは立ちすくむ。
ブーンは赤い目をしながらコックピットの中で呟く。


「おかあさん。まっててね」


30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:19:24 ID:EyjlzDE60
読んでる奴教えれ。
面白いか?感想頼む

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:24:19 ID:1ByVB68J0
( ^ω^)を使わんと見づらい。

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:24:41 ID:9nC5R4Er0
おもろいお^^

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:26:05 ID:VM/Px8a70
悪くは無いが
ブーンである必要性は見当たらない

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:27:36 ID:ts0xIBvr0
>>33
俺もそう思う。

詳しくはhttp://ex10.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1131023359/

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:37:12 ID:VM/Px8a70
なるほど、そこでつながるわけか
ちょっとそっちも読んでくるわ

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:37:40 ID:ql3Qfkeo0
なかなかにおもすろいな

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:45:02 ID:Sio7rRHdO
面白いお

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:46:06 ID:7horx0IdO
俺ロボットとか嫌いなんだよね

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:48:04 ID:ql3Qfkeo0
>>38
じゃなんで読んでんだよwwwwwwwwwwwwwww

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:50:56 ID:7horx0IdO
>>39
ロボットが出てきた時点で読むのやめた

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:52:12 ID:ql3Qfkeo0
>>40
そうか。すまんな

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:53:11 ID:l5BHkpoR0
ブーンが〜の流れ秋田

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:53:16 ID:s4lugHPgO
もうちょっと区切ってくれ

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 16:56:53 ID:6vzlwu5vO
>ダブルブッキングではござらん
まで読んだ

45 :◆hD8k2I2nc6 :2005/11/06(日) 16:57:11 ID:WLME14be0
ラノベの匂いにつられて来ました

46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 17:01:26 ID:4AqOhV5cO
VIPPERに呪いをかけたお
呪いを解くには

ここ→http://hobby8.2ch.net/test/read.cgi/insect/1127697085/
 ブーン /⌒ヽ
⊂二二( ^ω^)二⊃
   |  /
    ( ヽノ
   ノ>ノ
 三 レレ
カスwwwww」と書き込むんだ
ちなみに1000まで達しないと呪いは解けないぞ
じゃあ健闘を祈る・・・あばよ(`・ω・´)

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 17:20:28 ID:Sio7rRHdO
wktkあげ

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 17:52:49 ID:Sio7rRHdO
保守

49 :1:2005/11/06(日) 18:10:35 ID:ts0xIBvr0
投下

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 18:11:14 ID:ts0xIBvr0
come rain or come shine

何も聞こえなければいいのに。それなら、こんな事聞かなくてすむのに。

「ねぇ!昨日のあれ、見た?」
「見た見た!やっぱり戦争中なんだよねぇ」
「おい、知ってるか?あれってブーンが乗ってたみたいだぜ・・・」
「嘘だろ?何言ってんだよ、ブーンだぜ」
「マジマジ、俺の親軍人だし」
「まじかよ」


ブーンは自分の席、窓際の一番後ろの席に座って喧騒の中にいた。
ツンは学校を休んだみたいだ。

昨日、あの兵器でボクは研究所に向かった。
しかし、そこにはお母さんの姿は無かった。
お母さんは手紙を一枚だけ残してどこかへ消えてしまっていた。

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 18:12:01 ID:ts0xIBvr0
研究所から出ると、すぐに軍隊に連行された。
あの兵器の事、母の事、ショボーンさんの事。
でも、その質問にブーンは殆ど答えられなかった。
むしろ聞きたいのはブーン自身だった。
ホシュスクリプトの事、お母さんの事、お父さんの事、ショボーンさんの事、手紙に書かれていたこと、ツンの事・・・。

そんな進展の無い尋問から解放されたのは、数時間後だった。
空は黒くて、冷たい雨が降っていた。
「行こうか、話しておくべき事がある」
ショボーンさんはボクの分も傘を持ってきてくれていたが、
ボクはそれを使わなかった、ショボーンさんもそれを見て自分の傘を閉じた。

バーボンハウスに着いた時には二人ともずぶ濡れになってしまっていた。
「まずシャワーでも浴びるといい」
ボクはそれに無言で返事をした。

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 18:12:49 ID:ts0xIBvr0
6時限目が終わるとボクはすぐに教室を飛び出した。
いつもみたいに、両手を広げようとしたが、思い悩んだ後に辞めた。
ボクはあのポーズでAAを3人も殺してしまったから。
でも、何故か罪悪感といったものはそれほど無かった。
それよりも考えるべき事が沢山あるから。

スツールにずぶ濡れで座っていると、ショボーンさんはミルクを出してくれた。
でも飲む気にはならなかった。
そのまま、数分たった後にショボーンさんはおもむろに口を開いた。
「君のお父さん、グーンと私が同僚だったことは話したね」

僕はその質問に答えなかった。ショボーンさんは気にせずに喋り続けた。
「実はね、彼を殺したのは私なんだよ」
カチッカチッ、ジッポの匂いがする
「スクリプトを動かしてみて感じただろう。なんであんなに簡単に、完璧に思い通りに動かせると思う?」
煙が宙を舞う、まるで僕の心みたいに。
「スクリプトはね、その種族の特性を完璧に再現するために、その種族のAAの身体や神経が必要なんだよ」
下を向いて両手を握り締める。
「ホシュスクリプトはね・・・」
言葉を遮る。どうしても言わなきゃいけない、収まりがつかなかった。
「知っててやったんですかお」
「彼の望みだった」
「そんな事・・・何も感じなかったんですかお」
ショボーンさんは口に煙草を咥えたまま、また遠くを見つめた。寂しそうな顔で。
「そんなわけないさ」
「なら・・・」
「グーンはね・・・守りたい物が多すぎたんだよ。君も彼女も、この世界すら救おうと本気で考えてた。
 乗ってみて分かっただろ?あのホシュの素晴らしさを」
手が痛い、爪が食い込む。

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 18:14:05 ID:ts0xIBvr0
「お母さんはどこにいるお」
「あのイッテヨシがどこから現れたと思う?」
ショボーンさんは遠くを見ながら話し続ける。
「彼女が設計したんだよ。ホシュも、バルスも」
「バルス?」
「昔の映画の中での台詞さ、飛行空母バルス。
 それが、彼女の設計したもう一つの兵器の名前だ。
 それさえあれば、この世界のどこにでもスクリプトを運べる。どこだって攻撃できる」
「お母さんはそこに?」
「手紙に書いてあったよ。バルスの潜伏場所も、バルスを破壊できるのはホシュ以外には私しかいないとも」
「何で・・・」
「君を守りたかったんだろう」

悔しさに涙がこみ上げる。
お母さんの気持ちも。お父さんの気持ちも。
それを知った上で、あの兵器に二度と乗りたくないと思ってる自分の気持ちさえも。

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 18:15:12 ID:ts0xIBvr0
校門を出るとそこにはツンがいた。いつもみたいに真っ赤な顔で。
「風邪でもひいたのかお?」
声が出た、自然に。
「・・・・・・ばか」
並木道を二人で歩く。いつも道理に。
いつもと違うのは、ボクもツンも何も喋らずに下を向いて歩いてるという事だった。

先に口を開いたのはツンだった。
「怪我とか・・・してないの?」
「心配してくれてるのかお?」
「ち・・・違うわよ!!ただ、怪我してるのなら看病するのは私しかいないと思うから・・・その・・・」
ツンは歩くのを止めて、ボクの顔を見つめてきた。ボクも吊られてツンの顔を見つめた。

「さっき、ショボーンさんから聞いてきた」
昨日の雨はやんでいた。快晴とはいかないまでも、秋の木漏れ日ぐらいは感じる事が出来る。
「いくの?」
ボクは大きく深呼吸をして慎重に声に出してみる。
「いくお」
思ったよりもちゃんと声は出たみたいだ。
「お母さんのため?お父さんのため?」

もう一度深呼吸をして慎重に声を出す。
「ツンのためだお」
ツンの大きい眼がさらに大きくなる。ツンの赤い顔もさらに赤くなる。
「それって・・・まさか・・・告白?」
ツンの唇が震えている。それを見てボクの身体のどこかも震えているように感じる。
「あの・・・私も・・・ちがっ!!そんなんじゃなくて・・・私も実は!!」
「うはwwwwだまされてるおwwwwwwwきめぇwwwwwwwww」
ツンはきょとんとした後に大声で笑い始めた。吊られてボクも笑った。

55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 18:15:53 ID:ts0xIBvr0
少し経つと二人とも笑いやんだ。
「それじゃ、いってくるお」
「怪我なんかしたら承知しないからね」
ボクは微笑むといつもの様に両手を広げて走り出した。秋風が吹いている。
だから大声で叫んだ。
「ブーン!!」





56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 18:38:04 ID:teLGy8ZIO
終わらすな!

57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 18:41:15 ID:ts0xIBvr0
反応薄いから面白くないのかなと

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 19:09:50 ID:PeXnsnZX0
VIPPERは長文が読めない(読むほどの集中力がない)から
1レスあたりの文章量は適度に短くすべきだと思うよ。

そういう俺も読んでないし(^ω^;)

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 19:11:26 ID:ROKmzY3mO
良かったお

続き規模んぬ

60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 19:29:11 ID:ts0xIBvr0
>>58
なるほど。そういや俺も2話目殆ど考えないで書いたな。集中力ナッシング。
というわけで、

第 一 部 姦   
次 回 作 に ご 期 待 く だ さ い

61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 20:52:47 ID:ROKmzY3mO
wktk捕手

62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 21:03:21 ID:cTRRgkKGO
期待してる

63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 21:31:32 ID:i2lHynojO
いや馬路面白いからさっさと続き書けよ糞が

64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 21:42:19 ID:teLGy8ZIO
>>63はツンデレ

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 23:36:22 ID:cTRRgkKGO
さっさと書きなさいよ!見てあげてもいいって言ってるじゃない!

66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 23:54:08 ID:4sHjxz/EO
おもすれ〜けど先頭修了のマスターの話らへんから話が見えなくなった。出来れば馬鹿にも分かるようにしてくれYO

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/06(日) 23:56:14 ID:AeZiD9lT0
>>50
>oh nice size penis!
まで読んだ

68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 00:01:17 ID:pENZqWJkO


69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 01:09:49 ID:uuiyI8xQO
どことなく無糖のやつににてるな

70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 04:25:23 ID:ckuZZy4WO
お、墜ちちゃううぅぅぅ!

71 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 05:13:25 ID:9H35Odqb0
じゃあ今から最後の話書きますので保守お願いします。

72 :◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 05:20:09 ID:9H35Odqb0
コテで連投すまん。
今から書いてきますのでって事。場合に因ったら相当遅くなるかもしれないので、
数時間の間保守、再度お願いします。
あと最後に、感想もっと言ってくれると嬉しいな(´;ω;`)ウッ…
じゃ、ノシ

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 05:52:50 ID:ckuZZy4WO
wktk

74 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 06:30:59 ID:9H35Odqb0
my foolish heart 前編

奴の顔を見るのは、葬式以来か。
そう、ふと思った。
耳につけている軍事無線機のイヤホンからは、vip国の内陸部にあるvip湾に突如出現した敵国の兵器と思われるそれの前に、
なす術もなく落とされていくスクリプトパイロット達の断末魔の声が延々と流れ続けていた。

「ボクはさ、全てを救えると今でも本気で考えてるんだ」
vip国最後のブーン種にしてスクリプト兵器を設計し続けた男は、
雪の降る夜、うらぶれた街の酒場で、珍しく酔いながら、そう呟いた。


75 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 06:31:32 ID:9H35Odqb0
その夜にvip国の定年間近の整備士、荒巻が聞いた話は正に夢物語にしか聞こえなかった。
敵国に存在する技術、飛行空母とブーン型スクリプトの存在とその脅威。
突然、同僚内藤と軍を辞めて怪しげな研究を続けてると噂される、その噂の真相。
の奴の3ヶ月後に生まれるであろう子供の話。
そして奴の夢の話。
その夢物語を話している時、本当に奴は夢の中にいるように幸せそうに見えた。

奴が死んだのはそのすぐ後だった。
酔っ払った挙句に車で崖から飛び降りて死亡。
海流の交差するその海では捜索なんてしても意味が無い。
多くの人間の目撃証言から、捜査に乗り出した警察は、車の残骸を見つける事しか出来なかった。
それで終わり。奴は公儀的にはこの世からいなくなり、時間が経ち、その事件すら誰の頭の中に残ってさえいなかった。

76 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 06:32:43 ID:9H35Odqb0
ふざけている。
荒巻はそう思った。

突如存在し得ない場所に存在する、存在し得ない空を飛ぶ空母と大量のブーン型スクリプト。
あの日に死んだ、二回り以上年が離れた奴の幸せそうな姿。
奴の子供が街中でブーン型スクリプトを使い、3機のイッテヨシを一瞬で撃墜した事実。

「ふざけている」
荒巻はそう口に出して呟いた。
バーボンハウス、荒巻の目の前にある酒場の名前すらそう思えた。

77 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 06:33:26 ID:9H35Odqb0
カランカラン・・・カラン
「いらっしゃい、バーボンハウスへようこそ」
そういった男は、流石にあの頃から少し変わっているように見えた。

カウンターのスツールの前に立った新巻は、その男内藤を険しい眼で睨みながら真ん中に位置するスツールに座った。
「荒巻さんは・・・テキーラでよかったね」
そう言うと内藤は表情も変えずに後ろの棚からテキーラを取り出してグラスに注ぎ始めた。
食えない男、それがこの男に対する荒巻の一貫した評価であった。
無表情、能力、思想、行動、その全てを荒巻は理解すら出来なかった。


78 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 06:34:26 ID:9H35Odqb0
「あれの倒し方は」
注がれたテキーラを一瞥し、荒巻はそう聞いた。
内藤はボトルをカウンターに静かに置くと、断りもせずに煙草に黒のジッポで火をつけた。
「昨日のブーン型スクリプト、あれを作り上げたのはおまえとグーンだろ」
「そうです、奴の子供が操縦しました」
「あれはどこにある。軍の倉庫から朝になる前に消えていたそうだが」
「言えませんね」
「なぜ」
「あの飛行空母バルスと大量のブーン型スクリプトを落とせるのは、ホシュだけですから」
ホシュ・・・恐らくはあの子供の乗っていたスクリプトの事だろう。
荒巻はそれを聞くと無性に酒を飲みたくなり、テキーラを一気に呷った。
「軍隊は・・・なすすべも無いようですね」
空になったグラスにテキーラを注ぎながら、内藤はそう無表情で言い放った。
荒巻はその言葉に何もいうことが出来なかった。
本来なら整備士を引退した自分に出来る事なんて何も無いのだ。
それでも、見届けるべき、知るべきだと思った。
あの男は息子のいない荒巻にとって、その代わりのような奴だと思っていたかだ。


79 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 06:35:14 ID:9H35Odqb0
「あれの基礎概念を作り上げたのはブーンの母親だな?」
「そうです」
そういうと、内藤は遠くを見ながら続けた。
「あれは両方彼女が設計した物です。亡命する前のラウンジでね」
「彼女は今どこに」
「バルスですよ、一人で行きました」
「・・・・・・ふざけるな」
荒巻は立ち上がり勘定を払わずに店を出た。
その胸には、言いようの無い無力感が渦巻いていた。

80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 06:38:00 ID:Q7P0BGoGO
なにこの普通に超大作w

すごいよ頑張れ>>1

81 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 07:29:25 ID:9H35Odqb0
my foolish heart 中篇

「ごめんね、おかあさんバカでごめんね」
あの手紙の初めはそんな書き出しだった。
少年は目的を持って街並みを疾走する。
振り返る街の人は、二度とその姿を見る事は無い。振り返る頃には少年の姿は遠くに消えているから。
街路樹に少年の大きく広げた腕がぶつける。その樹は僅かに枝葉を揺らし、残り少ない葉っぱを散らしていく。
横断歩道の赤信号を無視して通過する。車の運転手は誰も気にしない、彼の姿が見えていないから。

82 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 07:29:56 ID:9H35Odqb0
「おかあさん、しばらく遠くに行ってしまうけど、一人で大丈夫よね。ブーンは強い子だから」
少年は手紙の前文をなんどもリフレインしていた。
優しい母親だった。父親がいない事を微塵も感じないほどに。
「お金が入っている通帳は、おやつをいつも入れている戸棚に置いてあるから、必要になったら使ってね」
少年がまだ子供の頃、スーパーでお菓子が欲しいと駄々をこねた日は、いつも家に帰ってからホットケーキを焼いてくれた。
そのホットケーキはとても甘くて、少年が食べ疲れて眠ってしまうまで母親は何枚も焼き続けてくれた。

83 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 07:30:22 ID:9H35Odqb0
「そろそろ寒くなるけど、からだには気をつけてね。風邪なんかひかないでね」
風邪を引いてしまった時、いつも母親は仕事を休んで付きっきりで看病してくれた。
それはとても嬉しい事だったけど、ありがとうなんて恥ずかしくて言えなかった。
疾走する少年の見ている風景はどんどん姿を変えていく。
ビル、街路樹、下校中の学生、どこかに急ぐ会社員、街頭テレビを凝視する人たち。
今まではそんな人の姿なんて見えていなかった。
しかし今、少年はその姿をはっきりと見て酷く愛しく感じている

少年はその足を止める、目的の場所に着いたから。
人気の無い倉庫街の隅の大型倉庫、あの人から聞いた場所、あれがある場所。
受け取った鍵で倉庫のシャッターを開ける。
こいつと出会ったときにあの人がしたみたいにブレーカーを上げる。
点滅する多くのランプ、発行するコンピューターの群れ、ざわめき始める機械達。

84 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 07:30:50 ID:9H35Odqb0

いつもみたいに少年は深呼吸をする。
大きく、静かに、そして猛々しく。
「ツンちゃんと喧嘩なんかしないでね、大切にしてね」
少年は設置されているコンピューターのコンソールを操作する。
今は一人だ、一人でしなくちゃいけない。

画面に表示される文字にしたがってパネルを押す。
ツンと出会った時を思い出す。
人見知りが激しい少年が学校で一人でいる時、その少女は話しかけてきた。
「ちょっと、みんな校庭で遊んでるよ。なに一人でいるのよ、行きましょう」
少女は金色の髪の毛を綺麗にロールさせていて、それは光に当たって輝いていた。


85 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 07:32:01 ID:9H35Odqb0
少年の前にある機械、お父さんは仁王立ちの姿勢から片膝立ちになりそのコックピットを開ける。
少年にはその機械の声が聞こえた。人の声なんてしなかったが、少年はそれに充足感を覚える。
内藤さんのことを思い出す、走り方を教えてくれたのは内藤さんだった。
「両手を広げて大声で叫びながら走るんだ」
「そんなことできないお」
「大丈夫だよ、私が見ててあげるから」
少年はその時初めて走った、凄い速さで。
その時の感覚を思い出す、風の匂い、空の色、浴びせられる誰かの視線。

86 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 07:32:23 ID:9H35Odqb0
ブーンはコックピットに乗り込み、四肢を操作機器に収める。
起動するコックピットパネル、表示されるスタンバイの文字、唸りを上げるホシュ。
ホシュスクリプト、誰かを殺せる機械、誰かを守れる機械。
ブーンは三回目の深呼吸をして、集中し始める。
画面の文字はスタンバイからレディへと変わる。
熱を感じる自分の熱を、ホシュの熱を。

天上が崩落し始める、コックピットに流される無線から誰かの声が聞こえる。
泣き叫ぶ声、呻き声。
発射台座が振動する。
眼を開ける、眼の色が変わっている、赤く、深い色に。

87 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 07:33:21 ID:9H35Odqb0
台座は黒煙を上げて爆発し、そしてブーンを大きく空へ放り投げる。
空を向いたブーンのには分かる、今日が快晴である事が。
ホシュスクリプトはその姿勢を整え、両腕を広げる。
向かうは飛行空母バルス、お母さんが造って、そして今壊そうとしている所。
ブーンは決意を確かめる。
ホシュスクリプト、保守するためのスクリプト。
風が唸りをあげる、切り裂かれるために道を開けている。

「いくお!!!」
その機械が誰の眼にも見えなくなる。
高速で疾走し始める。
その風をブーンは感じる。
誰かのための風を。

88 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 07:36:07 ID:9H35Odqb0
ちょっと予定があるので落ちます。
最後が読みたい人は・・・・・・(´;ω;`)ウッ…
ノシ

89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 07:42:34 ID:NvEXEsfV0
>>88 乙。 おかげで出勤が12分も遅れてしまった。
遅刻決定テラヤバスwwwwwwwwwwwwwwww

90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 07:43:53 ID:AjJAUL1JO
天才!

91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 07:47:18 ID:e2LYxpvY0
なーんかエウレカ臭がする。

92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 09:44:55 ID:aQ4L6z7aO
ツンとのベッドシーンキボンヌス

93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 09:58:01 ID:viZd57swO
うん、おもしろいんだけどな、文章も悪くない。
だが、なんつーか長編の最終話だけを読んでるような、そんな切なさを感じる。


94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 11:46:07 ID:FhqxPt7MO
なんか切ないな
内藤が死にそうな気がしてしょうがない

95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 12:03:39 ID:pENZqWJkO
このスレおもスレー

96 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 12:22:12 ID:9H35Odqb0
my foolish heart 後編

「ここを超えられたら後が無いぞ!分かってるな!!」
vip湾岸沿いには大量のしぃ型スクリプト、通称ダッコシテが並べられていた。
火力は敵国の最新兵器イッテヨシ型にも引けを取らないが、
四角の箱の形である固定砲座に入っている形のダッコシテでは、今接近してきているブーン型スクリプトに機動力で圧倒的に劣る。

接近されたら一溜りも無い、それはどの隊員でも分かっている。
先にvip湾上に迎撃に出た、飛行可能スクリプトは敵方の10倍の兵力であったにも拘らず、
ブーン型スクリプトを一気も落とす事も無いまま全滅してしまった。
しかし、その犠牲は無駄では無かった。

97 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 12:25:43 ID:9H35Odqb0
敵方の武装は既に戦争で使われているタシロ砲、接近戦用のナイフのみである事。
驚異的なスピードで攻撃される前に相手を撃墜する戦闘スタイル。
そして、なによりも敵の空母に搭載されているスクリプトは、先の湾上戦闘で発艦した7機のみである事が分かったからだ。

「7機で70機を・・・?」
ダッコシテ砲撃部隊を指揮するしぃ大佐は20分前にその事実を聞かされたばかりだ。
その時に発したしぃ大佐の言葉は驚きの余り、今聞かされたその事実を追認するだけの形になってしまった。
それでも、ここを超えられる訳にはいかない。
しぃ大佐はそう考えていた。

98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 12:29:41 ID:PHqzE3w80
長いから読めん

誰かまとめてくれ

99 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 12:32:46 ID:9H35Odqb0
「7機で70機を・・・?」
ダッコシテ砲撃部隊を指揮するしぃ大佐は20分前にその事実を聞かされたばかりだ。
その時に発した、しぃ大佐の言葉は驚きの余り、今聞かされたその事実を追認するだけの形になってしまった。
それでも、ここを超えられる訳にはいかない。
しぃ大佐はそう考えていた。

敵の武装が通常兵器であるのならば、いくら驚異的なスピードで動けるからといって、接近さえされなければ先手はとれる。
タシロ砲と比べてダッコシテの追加武装であるタシロスは、固定されると言うリスクを払う代わりに6倍の攻撃可能距離を有している。
それに加えて、この兵力。周辺地域から掻き集めてなんとか50機を集める事が出来た。
いける。しぃ大佐はそう考えていた。
いける。レーダーで捉えた直後に砲撃で弾幕を張り続ければ。
その考えは自信となり、隊員を鼓舞し続ける。

100 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 12:43:42 ID:9H35Odqb0
「いいか!弾が切れるまで撃ち続けろ!!切れた後の事は何も考えなくて良い!!」
数々の戦場をくぐり抜けてきたしぃ大佐の言葉は、隊員にある確信を持たせていた。
この戦いは勝てる・・・と。
ダッコシテ隊のパイロット達は皆そう思っていた。
もちろん、その考えが自らの足を引っ張るなどとは思っていなかった。
「敵部隊、6機が広域レーダーに引っかかりました。ダッコシテ隊は自機のレーダーに注意してください」
オペレーターの声が聞こえる。
しぃ大佐は隊員に確認を入れた。


101 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 12:46:15 ID:9H35Odqb0
「準備はいいな!!レーダーに映ればすぐに撃・・・」

破裂音。

言い終える前にその音が聞こえた。
しぃ大佐は長年の感で咄嗟に固定砲座から飛び出した。その直後に次の爆発音。
しぃ大佐がさっきまで入っていた砲座が敵のタシロ砲で撃たれたのだ。


102 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 12:47:35 ID:9H35Odqb0
混乱・・・いや混迷と言った方が正しいだろうか。
どの隊員もこの状況を飲み込めずにいた。

真っ先に混乱から抜け出したしぃ大佐でさえ、その事実を自ら肯定できずにいた。
広域レーダーの端から一瞬で距離を詰めてきた。

報告にあった驚異的なスピード。そんな馬鹿な。


103 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 12:49:16 ID:9H35Odqb0
しかし、自問自答は戦場の空気にかき消される。

ダッコシテ部隊は次々と唸りを挙げて炎上、爆発している。
固定砲座から抜け出したいくつかのダッコシテも、ブーン型のそのスピードを捕らえられずにどんどん潰されている。
そしてなによりも、先程自らが入っていた固定砲座を潰したスクリプトがこっちを見ているというその事実。

しぃ大佐は咄嗟に、標準兵装であるリストカッターを2本、ダッコシテの両手首から取り出し構えた。
その瞬間、両手を交差する形で構えていたしぃ大佐の機体にブーン型が突進してきた。タシロ砲は当たらないと判断したのだろう。
それも、しぃ大佐は辛うじて受け止めた。
ブーン型は2度も撃ち損ねたダッコシテの反応の良さに、戸惑っている様子を見せながら距離を取った。

104 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 12:51:42 ID:9H35Odqb0
ラッキーパンチ。

ふと、しぃ大佐はそう思った。
そして二度も直感に頼り生き延びた自分の状態を、口の端を歪めて自嘲する様に笑った。

「後が無いぞ」
さっき部下に言った自分の言葉を口にする。

「後が無いぞ」
そう。ここで抑えなければ一般人のいる区域まではすぐそこだ。残存兵力の無いvipトキオはすぐに制圧されるだろう。

「後が無いぞ!!」
そう叫ぶとしぃ大佐はリストカッターの刃を最大まで伸ばし、未だ戸惑っている一機のブーン型に狙いを定め一気に距離を詰めた。


105 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 12:53:33 ID:9H35Odqb0


106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 12:55:32 ID:HcwsTiWUO
会社の昼休みおわった〇| ̄|_
誰か6時まで保守頼む。゚・(ノД`)・゚。

107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 12:58:37 ID:ut8KxFuVO
面白い。保守してやる

108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 13:04:51 ID:viZd57swO
べ、別におもしろいから保守してる訳じゃないんだからねっ!

109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 13:11:15 ID:2A8zNhAA0
大学終わって、暇だからふぉっしゅ

110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 13:20:04 ID:ZQ2JAyKTO
今追いついた。
これまでの感想
久々にわくわくした。元々ガンダムとかそこら辺は好きだったから余計楽しめた。
しいて言うなら第1部の最後が「どーでもいいや」といった感じが見受けられたので機会があったらしっかり書いてほしい。個人的には毎週土曜に光臨する人と同じくらい好き


111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 13:30:34 ID:YFzzFVDAO
補修のホルツ

112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 13:44:34 ID:aOkpnSN2O
べ、別に面白い訳じゃないんだから!
続きが気になるのよ続きが!
さっさと帰ってきて続き投下しなさいよね!

113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 13:57:08 ID:5N1gfSkv0
gsdahjfadsdzxcv

114 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 14:03:37 ID:9H35Odqb0
ダッコシテは逆手に持った右手のリストカッターを相手めがけて振り付ける。

しかし、相手の機体を傷つけるまでは至らず、タシロ砲を両断しただけだった。
ブーン型は持っていたタシロ砲を爆発する前に投げ、
脚部から小型のナイフを1本取り出しバックステップをした。

しぃ大佐は飛び込んだ後の機体のブレを建て直し、左手で即座にブーン型に振り付ける。
辛うじてそれを受け止めたブーン型に対して、
あたかもそれが分かっていたかのように、
左右のリストカッターで交互に斬り付けるしぃ大佐。

115 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 14:05:07 ID:9H35Odqb0
機体の差はあれど、加速さえさせなければ・・・・・・

しぃ大佐の思惑は見事に的中した。
後ろに下がりながら徐々に体勢を崩していくブーン型。

そして8合目でしぃ大佐は勝負に出た。
勢いをつけ、リストカッターを逆手に持った右手で、相手の肩めがけて上から下へと振り下ろす。

ブーン型は即座に上半身を左半身の構えにしてそれを交わした。

116 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 14:06:13 ID:9H35Odqb0
掛かった。

それを合図に、瞬時にダッコシテの右足をブーン型の股の間に入れ相手の脚を引っ掛ける。
同時にダッコシテは左手のリストカッターを放棄し、ブーン型の肩に左手で掌底を打ち込む。

足が引っ掛かり、倒れるブーン型。
ダッコシテはその上に左手で肩を抑えたままマウントを取った。

やはりだ。
こいつの機動性は脅威でも、反応速度は大したことが無い。

抑えられたままどうにも出来ないブーン型、しかししぃ大佐には何かが気に掛かっていた。

117 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 14:07:30 ID:9H35Odqb0
何だ?

止めを刺すために右腕を振りかぶるダッコシテ。
何がおかしい?

ダッコシテが動くと同時にダッコシテの影は移動していた・・・はずだった。
影!!
「ビーーーーー!!」
「アラート!?」

即座にしぃ大佐はそこから飛び退いたが、一寸間に合わず。
ダッコシテの右肩から先は、上空より飛来した別のブーン型に切り取られてしまった。
「まずい!!」
思わず叫ぶ。距離を取られたら加速されて終わりだ。
しかもこの機体を狙っているブーン型は2機に増えた。


118 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 14:09:20 ID:9H35Odqb0
アウト・・・・・・
その言葉が脳裏をよぎる。
レーダーには高速で移動するブーン2機を表す赤い光点が映し出されている。

反応できない。
そう思った瞬間、ダッコシテの左肩に後ろからナイフが突き刺さった。

アウト・・・・・
体中から血の気が引いて行く。

「一匹も殺せずにお終いか」
そう呟いたしぃ大佐のコックピットの隅には今年結婚した相手、ギコの写真が張ってある。
しぃ大佐は嬉しそうに、そしてギコは恥ずかしそうに、そしてぶっきら棒に横を向いている。

前方を見る。
もう一機のブーン型がゆっくりとこちらへ向かって歩いてくる。
恐らくはさっき殺せるはずだった奴だろう。

当て付けるように一歩・・・一歩と。

119 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 14:11:08 ID:9H35Odqb0


(´;ω;`)ウッ…

120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 14:14:06 ID:htgv/hEo0
読んでないけど乙

121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 14:14:17 ID:2A8zNhAA0
(´;ω;`)ウッ…

122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 14:14:59 ID:YFzzFVDAO
死亡フラグ キタコレ

123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 14:17:03 ID:MdeyKAWT0
173file 41.97MB * [あ・あらきあきら] ソフトにハードに すとあ 1657

186file 38.07MB * [あ・あらきあきら] おとなになりたい ツンデレC 50362

153file 32.77MB * [あ・あらきあきら] てにおえないッ UPP試験 1351

154file 22.17MB * [あ・あらきあきら] 抱っこがだいすき エターナル 2033

181file 26.67MB * [あ・あらきあきら] たのしいあそび 羊30 3314

気まぐれラブハート 1
くの30 1906

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BLACK 0035予定 (まだうp中)

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箱 162 vipper

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へっぽこ中 0057

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あっぷっぷ 試験公開 up1352.zip

124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 14:25:31 ID:ZQ2JAyKTO
あきらめたらそこで終わりだよ

125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 14:30:35 ID:viZd57swO
(`;ω;´)ウッ…

126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 14:38:45 ID:fB+S0rkpO
続きをくれーーーーー!

127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 14:47:01 ID:ZQ2JAyKTO
大佐!守るべき人が居るなら絶対死ぬんじゃないぞ!大佐が死んだら誰が守るんだ!(18歳・男性)

128 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 15:32:00 ID:9H35Odqb0
しぃは訓練生の頃を思い出していた。

「走馬灯か」
そう言うとしぃは、その思い出に身を委ねるように眼を閉じた。

しぃの教官ギコが、戦場に舞い戻ると言う噂が立った日だ。

その日しぃはスクリプトでの戦闘訓練で、自機の武装をわざと捨て敵機3機を素手で破壊した。
訓練になる相手はいないと思ったからだ。
訓練の後、しぃはギコに教官室に呼び出された

129 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 15:33:26 ID:9H35Odqb0
「戦場で余裕を見せた奴はどうなると思う」

淡々とした口調でギコは続けた。

「死ぬんだ」

その言葉の響きは、訓練生の心を深く抉り取った。
そして同時に、しぃは恋に落ちた。

130 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 15:34:14 ID:9H35Odqb0
眼を開ける。

無線からは戦場の音が聞こえ、
画面越しには余裕を見せて歩いている、ブーン型スクリプトが見える。

「走馬灯じゃないな」

後方のブーン型は、足を止めている。
左肩から先が動くか確かめる。

いける。

131 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 15:35:34 ID:9H35Odqb0
しぃ大佐は左足のペダルを固定したまま、右足のペダルを思い切り踏みつけた。
過剰に送られた電気信号は、ダッコシテの右足に伝わり急激に動き始める。

左足を軸に旋回したダッコシテは、後方に停止しているブーン型の右側に移動する。
左肩のナイフを強く握っていたブーン型は、その運動に巻き込まれ体勢を崩した。

いける。

ブーン型の脚部に残っているナイフを強引に抜き取ると、
ダッコシテはブーン型のコックピットに間髪入れず突き刺した。
画面越しに兵士の声が聞こえる
ブーン型のパイロットの最後の叫びだろう。

その声が音を失ったのを確認してから、
しぃ大佐は余裕を見せていたブーン型に向きを直す。

いける。

132 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 15:36:50 ID:9H35Odqb0
残るブーン型は、また動揺して動きを止めた。

待ちかねていたように、様々な方向から部下のダッコシテ機が射撃で援護を開始した。十字砲火だ。

1発・・・
2発・・・
左右にステップを踏むようによろめく。
3発・・・
4発・・・
ブーン型の右足が付け根から外れて、叫び声が聞こえ始めた。
5発・・・
その砲火は倒れこむ機体の首に当たり炎を上げる。
6発目は機体の爆発に紛れて当たったかどうかを確認する事は出来なかった。
それでも、ダッコシテ隊が体勢を整え始めたことを、しぃ大佐は戦場の空気で確認した。

残りは4機。
しぃ大佐は画面に映る、心配そうな隊員の顔に笑顔で答えた。


133 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 15:41:00 ID:9H35Odqb0
my foolish heart 姦

134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 15:43:09 ID:fyLwvP+y0
この出し惜しみ感がいいな

135 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 15:55:54 ID:9H35Odqb0
71 名前:1 ◆yQDOG.ntlM [] 投稿日:2005/11/07(月) 05:13:25 ID:9H35Odqb0
じゃあ今から最後の話書きますので保守お願いします。

まとめ切れて無いじゃん o...rz
もう一話だけ書きますから読みたい人がいるのなら、保守よろしくお願いします。

あと感想とか議論とか、よろしければお願いします(´;ω;`)ウッ…
元々、vipの存在意義に波紋を投げかける意味で書き始めたものですから。

風刺も利かせるつもりだったんだけど伝わってるかどうか(´;ω;`)ウッ…

長文すみませんでした。
最後のお話ぐらいは完成度の高いものにしたいと思うために、時間が掛かると思います。
それではノシ

136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 16:12:18 ID:UlczKj3+O
期待保守

137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 16:49:21 ID:ZQ2JAyKTO
ζ /////ζべ、別にブーンなんかに生きて帰ってほしい訳じゃないんだからね!

138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 17:07:32 ID:NvEXEsfV0
これからテラワークスwwwwwwwwww
0時まで保守頼してくれ。

139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 17:10:04 ID:fyLwvP+y0
>>138
ガソガレwwwwwwwwwwwうぇwwwwwwwwwww

140 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 18:29:33 ID:9H35Odqb0
blue in green

「起きた?」

さっきまで死んでいたように眠っていた男が、眼を覚ました。
男は自分がそこにいる事を確かめるように右手で顔を包んでいる。

「どれ位だった」
「そう長く無いわ」
それを聞くと、男は立ち上がり軍服に着替え始めた。



141 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 18:30:22 ID:9H35Odqb0
「もう少し休んだ方がいいと思うけど」

その言葉を聞いても男は反応を返さない。

「ねぇ・・・聞いてるの?」
「・・・世話になった」

それだけを言い放つと、着替え終えた男は足早に救護室を立ち去った。

142 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 18:31:06 ID:9H35Odqb0
「状況は」
ブリッジのオートドアをくぐった男は抑揚の無い声でそう言った。

「もう良いのか?」
「さあな」

後ろで手を結んで、濃い紫の軍服を着ている男は、
眉間に皺を寄せながらモニターを見つめている。


143 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 18:32:00 ID:9H35Odqb0
「今、ブーン隊を湾岸にやった所だ」

モニターの赤い光点が青い光点と混ざり合っている。
レーダーのラインが回るたびに、青い光点はその輝きを失っている。

しかし、赤い光点。
ラウンジ国のブーン隊がその光を消すのも時間の問題であるように思えた。

戦況は一方的だが、青い光点に囲まれている赤い光点は、
その兵器の特性である、速さを活かせ切れずに足を止めていた。

144 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 18:33:27 ID:9H35Odqb0
「良いのか」
「何がだ」

先ほどまで救護室で寝込んでいた男は、
その赤の軍服の襟を正しながらもう一度言葉を発した。

「良いのか?6機のブーンスクリプトを陽動の為に犠牲にしても」
それを聞くと、紫の軍服を着た艦長と思われる人物は。より強く眉間に皺を寄せた。

「良いのだよ。このバルスさえ、vipトキオに進行できればこの戦争は勝てるのだから」
バルスは、近中距離用の対空兵器ゾヌ砲と、
弾薬の無限生成を可能にした対地兵器オデンマンを装備している。
そして、今ブーン隊が交戦している敵の兵力は余力を残しておける数では決して無かった。
その事実が前提で存在してる以上、
バルスさえ敵の防空網を潜り抜ければ、制圧は可能であるように思えた。

145 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 18:34:53 ID:9H35Odqb0
しかし赤服の男、ドーンにはそれ以外にまだ聞くべき事があった。

「姉はどうした」
その言葉を聞き、艦長は眉間の皺を寄せるのを辞め、代わりに下卑た笑みを浮かべた。

「聞きたいか?」

一瞬、沈黙が訪れる。

「殺したのか」
「お前に一目見せておいた方が良かったかな?」

聞くべきじゃなかった。答えなんて分かっていたのだから。
ドーンは艦長を真似る様に口に笑みを浮かべた後、ブリッジから立ち去ろうとした。

146 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 18:36:21 ID:9H35Odqb0
ドーンの背中に艦長が声をかける。

「何処へ行く?」
ドーンは歩みを止めて、オートドアの前で立ち止まった。

「アラシスクリプトでスタンバイをしておく」

アラシスクリプト。
7機生産されたブーン型の中で唯一、
ブーン型スクリプトの設計思想を再現しえる事が出来た兵器。

姉が設計した兵器。

妹が身を捧げた兵器。

147 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 18:37:11 ID:9H35Odqb0
「vipのブーン型か・・・」
艦長はモニターに眼を戻し、そう呟いた。

それはこの作戦における唯一の不確定要素であった。

先日の偵察任務に派遣された3機のイッテヨシはそのブーン型に潰された。

vipトキオの防衛能力を調べる事も出来ずに、
その偵察任務はvip側に兵力を集める時間を与えただけの形になった。

「来ると思うか」

「あぁ・・・」

それだけ呟くとドーンはブリッジを出て行った。


148 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 18:37:32 ID:9H35Odqb0


149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 18:39:51 ID:fyLwvP+y0
乙。
オムニバス形式のようですね

150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 18:53:51 ID:fB+S0rkpO
今までの作品で一番好き

151 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 19:23:25 ID:9H35Odqb0
なんか、またまとめられなかった・・・
もう少しだけ猶予を下さい(´;ω;`)ウッ…

152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 20:40:27 ID:YFzzFVDAO
⊂二二二(^ω^)二二⊃保守ブーン

153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 20:40:47 ID:JtXkyIoq0
128 :ロザミィ ◆Rosam/DzxA :2005/10/06(木) 01:50:57 ID:whUAh7vT
VIPって評判悪いから来て欲しくないよね。

148 :雛子p ◆.GuVh1SJwQ :2005/10/27(木) 02:02:58 ID:DH8IQIkO
VIPERウザイ。
氏ね

185 :りんく& ◆HVfJhPh0Xs :2005/11/05(土) 00:08:38 ID:1gob8eDI
30分で1000まで行ったらおっぱいうpしますw

176 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/06(日) 00:34:45 ID:flDveNWW
http://vipquality.orz.hm/imageup/file/OTL1243.jpg

181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/06(日) 00:40:26 ID:fwgX7xf9
http://vipquality.orz.hm/imageup/file/OTL1244.jpg
引き続きうpします☆お楽しみにー♪

227 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/07(月) 16:56:38 ID:N953ncMu
どうもお疲れ様ですw
ttp://vipquality.orz.hm/imageup/file/OTL1636.jpg

353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/07(月) 18:58:45 ID:yB6IqFYM
ttp://vipquality.orz.hm/imageup/file/OTL1645.jpg
燃料投下しちゃうぉw


http://off3.2ch.net/test/read.cgi/offreg/1127407437/
VIPERがバカにされてますね(^ω^#)
おっぱい祭りも開催中なのでみんな突撃汁!

154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 20:55:30 ID:ut8KxFuVO
俺は待ち続けるぞ

155 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:36:07 ID:9H35Odqb0
my man's gone now

バルスはブーンが想像していた形状と随分異なっていた。

画面に映された遠距離カメラの映像では、
まるで切り取られた大地に1本の塔がそびえている、そんな姿に見えた。
その大地の淵には、犬が口を開けているような、恐らく兵器であろう物が隙間無く埋め込まれている。
そして、半球状に造られている大地の底面には4機の巨大なおでんが設置されていた。

ホシュと出会ってから、まだ1日しか経っていない。
それなのにこのホシュといると、不思議な気分に包まれた。

栓をされていた浴槽の水が、
全てあるべき所に帰っていく様な、
そんな気分がする。

156 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:37:26 ID:9H35Odqb0
集中しろ。
頭を左右に振り、思いを追い払う。
風が不穏な空気を運んでくる。

何か来る。
その瞬間、ブーンは左右に平行に開いていた両腕を、右側に大きく傾けて回避行動を取った。

どちらが先だったのだろう。

ホシュが無事な所を見ると、回避は間に合ったようだ。
さっきまでホシュが走っていた空のラインには、
いくつもの紫色の光線が風を切り裂きながら、通過していた。

157 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:39:04 ID:9H35Odqb0
バルスの攻撃。

恐らく、ブーン型スクリプトを搭載しているバルスは、
敵にブーン型がいた場合を想定して、
超長距離型のレーダーを積んでいるのだろう。

補足されてる。しかし避けれた。
ブーンは2射目が来る前にバルスを壊すために、加速を始めた。

158 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:40:25 ID:9H35Odqb0
砲撃には暫しのチャージが必要な様だった。

犬の口の中の紫色の光は、小さな球状から徐々に大きくなっている。

いつ発射されるのか。
それは分からなかったが、恐らくは2射目を貰うまでには攻撃可能範囲まで近づく事が出来る。

ブーンはそう確信した。

159 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:41:22 ID:9H35Odqb0
バルスの動力炉がどこにあるかを内藤さんは教えてくれなかった。
しかし、指揮ブリッジは恐らく塔の部分だろう。

あれならブーンソードで切り落とせる。
それで全てが終わる。

ブーンは広げている両手を、ブーンソードを取り出すために腰に添えた。

その時だった。

160 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:43:09 ID:9H35Odqb0
衝撃、それに少し遅れて緊急アラート。
ホシュスクリプトは体勢を崩し、殆ど自由落下に近い状態になった。

そこに再度飛来した物体は、ブーンには風に見えた。赤い風だ。
避けろ。

頭の中でその声がはっきりと聞こえた。
ブーンソードを掴み、腰に添えていた腕をホシュスクリプトは真横に大きく広げた。

加速、機体は速度を上げ、斜面を転げるように空を駆け下りた。

衝撃は無い。回避は間に合ったみたいだ。

161 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:44:16 ID:9H35Odqb0
ホシュがあった筈の場所を赤い風が吹きぬける。
速い。恐らくはホシュよりも。

ブーンは機体を再加速させ、その風から距離を取ろうとした。

しかし、その目論見は一瞬で崩れた。

赤い風は既にホシュの前方にいた。

162 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:44:51 ID:9H35Odqb0
いや、赤い風では無かった。

真正面から見据える形になったブーンにはそれがはっきりと見える。
ホシュスクリプトと同型の機体だ。

黒と深紅のカラーリング。
鋭利的な装甲。

そして、その機体はホシュに向かって明らかな悪意を持っている。そう感じた。


163 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:45:57 ID:9H35Odqb0
まずい。

ブーンはホシュの加速を止め、右腕のブーンソードで上段から切りかかった。

それを予期してたかの様に、赤いスクリプトは右手に持つやや湾曲した剣でそれを受け止める。
向かい合う状態で二つの機体は停止した。

164 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:47:19 ID:9H35Odqb0
笑い声が聞こえる、下卑た笑いだ。

ブーンは後方へ機体を急加速させる。
赤いスクリプトは難なく追いつき左腕で切りかかってきた。

それを受け止めるためにブーンはホシュを再度停止させ両腕を交差させる。

二つの金属が激しくぶつかり合う音がした。
それと同時に、またあの笑いが聞こえてくる。

165 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:48:27 ID:9H35Odqb0
「なんで笑ってるお!!」

ブーンは叫んだ。叫ばずに入られなかった。
その笑い声に、ブーンは酷く悲しい気持ちになったから。

「笑わずにはいられない。そうだろう?」
2機はそのままの状態で激しい鍔迫り合いを続ける。

「分からないお・・・」
ホシュスクリプトは震えている。力を両腕に込めているからか。
赤い機体のパイロットが笑い続けているのが聞こえる。

「でも・・・」

166 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:49:26 ID:9H35Odqb0
ブーンは両腕に出来る限りの力を込める。

そして母の顔を思い浮かべる。
きっと、きっともういない母の顔を。

「それはきっと笑っちゃいけない事なんだお!!」
ブーンは両手を勢い良く前に押し出し、加速をした。

出来る限りの。

167 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:50:30 ID:9H35Odqb0
それを見て赤のスクリプトも加速を始める。

しかし先程とは違い、ホシュは白い風を放ちながら赤のスクリプトを翻弄し始めた。

ブーンソードが赤いスクリプトを切り刻んでゆく。
赤いスクリプトは踊りながら笑い続けている。

それでも、ブーンはその腕を止めなかった。

次第に赤いスクリプトはその形を削られていき、
最後には装甲を全て失った状態で、黒いオイルに塗れた姿で落下。
そして爆発した。

笑い声はもう聞こえなかった。

168 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:51:38 ID:9H35Odqb0
バルスの方へ振り返る。

もう紫の弾は発射寸前にまで肥大している。
ブーンはホシュの両腕を広げ改めてブーンソードを構えた。

閃光。
紫の光がバルスに接近するホシュを撃ち落そうと襲い掛かる。
その光の渦を掻い潜り、ホシュはバルスの塔を切り落とした。

空を飛ぶ地上から塔が落ちていく。
そのブリッジからは紫の軍服を着た軍人が見えた。

バルスから兵隊達がパラシュートを着けて飛び降りていく。

その姿を見て、ブーンは不意に泣き叫びたい衝動に囚われた。


169 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:52:18 ID:9H35Odqb0
空中要塞は方向転換を始めた。

恐らく・・・指揮系統を失ったバルスは母港に向かおうとしているのだろう。
ブーンは混乱し始めた頭の隅でそう思った。

「ボクが・・・終わらせなきゃ」
ブーンはホシュから降りて地下に存在するであろう動力炉に向かおうと決めた。

走る気には、なれなかった。
脱力感と不安が胸を掻き毟る。

それでも力を振り絞り、ブーンは歩き始めた。


170 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:53:34 ID:9H35Odqb0
「あの・・・エンジンはどこにあるお・・・」

崩れ落ちようとしている地上から逃げようとする人の流れの中で、何回もブーンは声を上げた。
しかし誰もその言葉に答えてはくれなかった。

背中にパラシュートを背負った軍人の川を、逆流するようにブーンは歩き続けた。

どれぐらい探しただろうか。

ブーンはどこを巡ったかも分からずに、地下を進み続けた。
いつの間にか、バルスからは全ての音が消え失せていた。

171 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:54:21 ID:9H35Odqb0
静寂。

しかし、静けさがあるはずのその場所で、
ブーンにははっきりとあのパイロットの笑い声が聞こえていた。

悲しげで、不気味で、どこかで聞いた事のあるあの笑い声を。

ブーンは頭を抱えてその場にうずくまった。
内藤さん・・・ツン・・・


172 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:55:23 ID:9H35Odqb0
スクリプトの飛来音。

聞こえた瞬間、ブーンの目の前に古臭いスクリプトが大地をぶち抜いて現れた。

頭部のコックピットカバーが開く。

とても懐かしい顔がそこにあった。


173 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 21:56:05 ID:GFeJOHCcO
>>1
お前、前にバイオに便乗してたやつじゃね?

174 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:56:12 ID:9H35Odqb0
「なんで・・・ここにきたお?」
内藤さんはコックピットから飛び降りると、煙草を口に咥えて黒のジッポで火をつけた。

「これは・・・ボクが壊すんだお!!」
内藤さんは地下の壁を見つめながら煙を吐き出す。

「これを壊す事が・・・ボクのお母さんとの最後の約束なんだお!!」

内藤さんは煙草を右手に挟みながらボクを見た。


175 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:57:22 ID:9H35Odqb0
「ブーンは良くやったよ」
「それでも・・・」
言葉を遮り内藤さんは続けた。

「ブーンじゃなきゃここまで来れなかった。
 ここから先は私の役目だ。
 私の・・・ブーンのお母さんとの最後の約束だな」

ブーンは下を向き溢れそうになる涙を堪えた。
内藤さんは煙草をもう一回吸った後、寂しそうな眼のままで口を開いた。

「ブーンとお母さんの最後の約束は、手紙にちゃんと書いてあっただろう?」

176 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 21:57:44 ID:fyLwvP+y0
乙。
> 「それはきっと笑っちゃいけない事なんだお!!」
これがカッコヨス

177 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:58:03 ID:9H35Odqb0
内藤さんのその言葉を聞いた後、ブーンは一度だけ内藤さんの眼を見た。

そして、両腕を上げて走った。
ツンの所に帰る為に。


178 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 21:59:07 ID:9H35Odqb0
機動戦士しぃ  完

179 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 22:01:36 ID:YFzzFVDAO
>>1
GJ!!漏れも⊂二二(^ω^)二⊃ブーンするお

180 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 22:01:45 ID:pMSQM1X40
>>178
テラGJ!!!!111!!!!1!!!
wktkしながら一日張り付いてたぜ!

181 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 22:03:20 ID:3Tpxz8lmO
>>178乙。おもしREEEEEE!
  ブーン/⌒ヽ
⊂二二( ^ω^)二⊃
   |  /
   ( ヽノ
   ノ>ノ
 三 レレ


182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 22:03:20 ID:fB+S0rkpO
……?

183 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 22:18:48 ID:9H35Odqb0
いや、皆さんごめんなさい。
どう見ても消化不良です。
すみません。

184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 22:28:40 ID:AMpq9PxqO
もっと読みたい

185 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 22:29:32 ID:9H35Odqb0
>>184
無理。書けない。

186 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 22:31:41 ID:AMpq9PxqO
はにゃーん…orz

187 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 22:33:29 ID:9H35Odqb0
ヤンマーニヤンマーニヤンマーニ♪

o...rz

188 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 22:40:29 ID:cZiMsAky0
……orz

189 :1 ◆yQDOG.ntlM :2005/11/07(月) 23:00:42 ID:9H35Odqb0
エピローグすら書けない・・・

お付き合い下さってありがとうございました。
受け取った批判、要望は来世で活かさせていただきます。
それでは皆さんさようなら。



   ||
 Λ||Λウィウィルリーチトゥナウヒアランド
( / ⌒ヽヤンマーニヤンマーニヤンマーニ・・・ヤーイヤー
 | |   |プーッピッピプーッププープー
 ∪ 亅|ヤサシゲニホホエム・・・
  | | |アナタニモシアタシガ・・・
  ∪∪プーップッププーッピッピピープー
   : ドコニデモワタシハ・・・
   :

 ‐ニ三ニ‐


190 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 23:08:06 ID:NvEXEsfV0
ワークスおわったwwwwwwwwwwっうぇwwwwwww
>>1GJ。 だれかまとめサイト早く作。キャラデザなんかもやっちまおう

191 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/07(月) 23:29:38 ID:AaMPUXgV0
こう、絵は無いんだけどはっきり想像はできるっていう文章すごいな

憧れるお・・・( ^ω^)

192 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/08(火) 00:00:13 ID:EGZj5jNX0
ブーンカコイイ

193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/08(火) 00:11:42 ID:QjTFjqnHO
映画化決定

194 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/11/08(火) 00:12:52 ID:QjTFjqnHO
いやフラッシユでいいから誰か作ってくんねえかな

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